引越し

プロ意識が強い引越し業者の新人さん

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全国展開している引越し業者に依頼したとき、一人だけ動きが俊敏ではない作業者がいました。他のベテランに見える人たちはテキパキ動くのですが、その人は部屋にある荷物を段ボール箱に収納する作業が明らかに遅くて外側から容易に識別できるために家電などという文字を書くときにはミスが続いていました。例えば、ワレモノと書けば良いところで我物とダンボールに記して先輩から激怒されていたのです。荷物が運び出される一部始終を見せてもらえることになっていたので、その人が新人さんであることは先輩たちとのやりとりで明らかでしたし動きが良くなくてハラハラしたというのが本音です。最終的に何回怒られるのだろうかと気になって数えていたのですが、4回目に新人さんの目に涙が浮かびました。鼻が徐々に赤くなっていき、鼻水をすする音が断続的に聞こえてきます。床に汗が落ちたと思いきや、新人さんの涙でした。それを見ても先輩たちは自分の仕事に熱中していて、観察している私がドキドキしてしまいます。その新人さんが取った行動は、床に落ちた涙を持参したハンカチで拭き取るということでした。仕事中に泣くことがあってもプロ意識は忘れないでいるので、感動したのです。